第71回卒業証書授与式

  3月13日(火),第71回卒業証書授与式を挙行しました。舩木良教村長様をはじめ,多くの来賓の方々に温かい眼差しで見守りいただきました。ありがとうございました。お陰をもちまして,厳かな中,卒業生はこの地で過ごし,支えられ,多くのことを学び,巣立つことができました。今後もご支援・ご協力の程,よろしくお願い致します。

                             

                     別れの言葉

 長く厳しかった冬もようやく終わりを告げ、暖かい春へと近づいている今日の良き日。私たちは旅立ちの時を迎えました。

  思い起こせば三年前。新たに始まる学校生活に期待を寄せた入学式。小学校とは大きく変わり、初めてのことばかりで戸惑うことも多かったです。新しい環境での生活はとても不安でしたが、優しい先輩方にリードしていただきながら徐々に慣れていき、楽しい生活を送ることができました。

 二年生の新学期には、三人の後輩と新たに洋美さんを迎えました。人数も増え、学校全体が賑やかになりました。職場体験は、村内の方々にもご協力いただき、それぞれの将来について考える良い機会となりました。普段の生活では体験することの出来ないような仕事をさせていただき、人との関わり方や働くことの楽しさ、大変さを学ぶことが出来ました。学校生活では、先輩を支え、後輩のお手本となるよう意識して生活をしました。

  三年生進級。待ちわびていた修学旅行。奈良・京都・広島の歴史を知ることができました。特に、広島では、原爆ドームや被爆者の方の体験談から、原爆の残酷さを体全体で感じることができました。授業では学ぶこと、感じることのできないものを、修学旅行を通して知ることができました。事前学習から準備を重ね、三人で活動することで、三人の仲がさらに深まりました。

 部活動では、はじめはラケットにボールを当てることもできない状態から練習に励みました。うまくいかなかったことも時にはありましたが、みんなで強くなろうとお互いを励まし、高め合いました。最後には、持てる力をすべて出し切り、それぞれが満足のいく結果を収めることができました。

 丹波中伝統の全校登山。一年生の時は、笠取山・二年生の時は鶏冠山、三年生の時は大菩薩に登りました。普段感じることのできない自然の心地よさを肌で感じました。途中、体力的に辛い場面があっても友達と会話したり、助け合ったりすることで最後までやり遂げることが出来ました。そして、全校の絆も深めることができました。

 生徒会最大行事である清流祭。「UNION」のテーマのもと、少ない時間の中、各部門で協力しながら取り組みました。テーマに沿ったオープニングのシナリオを考えるのは、とても大変でした。当日は、たくさんの方が来て下さり、オープニング、学年発表、全校音楽と盛り上がりました。全校生徒、先生方、そして地域の方々と団結したことで清流祭を成功させることが出来ました。

 先輩方から受け継いできた全校音楽。はじめの頃は楽譜を見てもよくわかりませんでした。しかし、練習を重ねていくうちに少しずつ楽しく演奏できるようになりました。生徒と先生方全員で一つの曲を作り上げるのは大変でしたが、一生懸命取り組むことができました。

 放課後の学習会。行事が一通り終わると、受験に向けて、本格的に学習に力を入れ始めました。各教科の先生方に、丁寧に分かるまで教えていただきました。正直、苦しい時もありましたが、一人ではなく、三人で目標に向けて励まし合いながら頑張ることで乗り越えることができました。

 これまで私たちのことを支え、見守って下さった地域の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。そして、家族。お兄さん。いつも相談に乗ってくれてありがとうございます。来年度は大学生で、私も高校生です。今よりも会話をする時間が短くなってしまうと思いますが、お互い頑張りましょう。お父さん、お母さん。いつも私たちのことを最優先に考えてくれてありがとうございます。特に、高校を決める時には、私の思いを尊重してくれて、本当に感謝しています。これからも迷惑をたくさんかけますが、よろしくお願いします。

 地域の方々は、わたしにとっていつでも近くにいてくれる存在でした。清流祭や栽培活動など多くの行事に多数の方が足を運んで下さったことで一つ一つの行事が盛り上がり、楽しかったことを今でも鮮明に覚えています。両親はいつも支えてくれ感謝しています。特にお母さんは進路について真剣に考えてくれました。準備の段階から支えてくれ、そのおかげで高校に合格することが出来ました。ありがとうございました。これからはお母さんを支えていけるよう、今まで以上に自覚をもって生活していきます。これからもよろしくお願いします。

 地域の方々には、学校行事にたくさん参加していただき、色々な方々と交流することができました。そのおかげで、人と関わる事の楽しさを知ることが出来ました。両親は自分が困っていたときや悩んでいたときに助けてくれました。いつも自分の話を聞いてくれ、嬉しかったです。これからもたくさん迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。

  友香さん。友香さんは、いつも優しく、周りをよく見て行動していました。私も見習わなければならないと思っています。二年という短い間でしたが、たくさんの話をし、お互いのことを知ることが出来たと思います。四月からは会う機会が少なくなり、寂しくなります。高校へ行っても勉強や部活を頑張って下さい。

 倫くん。倫くんは、ムードメーカーで場の雰囲気を盛り上げてくれます。三年生では、生徒会長として丹波中学校の先頭に立ち、皆をまとめてくれました。また、様々なことに気がつき、何度も助けられました。来年度からも持ち前の明るさで学校生活を楽しんで下さい。

 洋美さん。洋美さんは、二年生からの付き合いですが、最初に洋美さんの方から声をかけてくれました。それがきっかけで仲良くなり、今では会話をするのがとても楽しいです。看護師になるという立派な夢に向かって高校でも、その先でも頑張って下さい。

 美月さん。美月さんは明るく元気なところが印象的です。周りの状況をよく見て考え、積極的に行動していました。特に、生徒総会などの話し合いの時はたくさんの意見を出していました。その姿はとても頼もしかったです。これからの丹波中を支えて下さい。

 寿樹くん。寿樹くんのさわやかな挨拶や大きな返事は周りを元気にする力があると思います。私も寿樹くんの声を聞き、励まされたことが何度もあります。いつまでもその明るさを忘れずに、丹波中のムードメーカーとして学校を盛り上げて下さい。

 純菜さん。純菜さんの努力家なところや面倒見の良いところは、リーダーとして活きてくると思います。学校生活はもちろんのこと、部活の副部長としても部長を支えながら部活動を盛り上げて、皆で勝利を目指して下さい。

 アユミさん。アユミさんの笑った顔が印象に残っています。選挙管理委員会では、自ら進んで仕事をしてくれました。その姿勢を忘れず、来年度は新しく入ってくる後輩のお手本になる姿を見せて下さい

 瑠唯くん。瑠唯くんは、とても優しく、私が困っていると助けてくれました。環境美化委員会では、私の気づかないところまで気を配ってくれて、とても助かりました。ありがとう。来年度は三年生です。最上級生として後輩にたくさんのことを教えてあげて下さい。

 優希くん。優希くんは誰に対しても礼儀正しく、誠意をもって接していました。また、何事にも真剣に取り組む姿勢が印象的です。細かいところにも目を配り、皆を助けてくれます。来年度は生徒会副会長として、生徒会長とともに丹波中学校を引っ張って下さい。

 響希くん。響希くんは、自分から気さくに話しかけてくれるので親しみやすく、頼りにしていました。また、豪快に笑ってくれる響希くんを見ていると私も楽しくなりました。自分の意見をしっかりと言える響希くんは学校の顔としてふさわしいと思います。来年度の丹波中学校をよろしくお願いします。

 いつも私たちのことを陰ながら支えて下さった先生方。いつも私たちにわかりやすい授業をして下さり、一人一人に正面から向き合って下さいました。特に高校進学については、一歩踏み出すために私たちの背中を押して下さいました。高校に進学したら中学校での経験を生かし、卒業まで一生懸命頑張りたいです。

  たくさんのことを学んだ丹波山村を離れることがとても寂しいです。しかし、これまで関わってくださった方々のことを忘れずにそれぞれの道を歩んでいきます。五年間の丹波山村の生活で教わったこと、見つけたことを生かし、自分の将来に向かって進んでいきたいです。行き詰まった時は丹波山村での生活を思い出し、前を向きたいです。

 高校では、福祉コースを選択して、将来に生かせる資格を習得し、介護福祉士を目指します。夢に向かって、自分の決めた道を進んでいこうと思います。丹波山村から離れるのは寂しいですが、前に進まなくてはいけません。行事などの時には、また丹波山村に遊びに来ます。皆に会えるのを楽しみに高校でも頑張っていきます。

 高校生になり、新しい環境で生活するのは楽しみです。しかし、丹波山村を離れて生活しなければならないことに不安も感じます。また、高校に進学したら、勉強や部活動など大変なことも多いと思います。けれども、看護師になるという将来の夢の実現に向け、丹波山村で教えていただいたことを忘れずに、この先も一生懸命頑張っていきます。

 私たち三人は、山村留学や転入という形で丹波山村に来ました。慣れない環境の中でやっていけるのか初めは不安もありました。しかし、丹波山村の方々は私たちを温かく迎えて下さいました。学校行事にたくさんの方が参加して下さったり、会うと笑顔で挨拶や声をかけて下さったりしたおかげで、今ではとても安心できる場所になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。丹波山村の皆さん。本当にありがとうございました。丹波山村は私たちのふるさとです。

                         平成三十年三月十三日

                         卒業生  近藤 友香  高木 倫  長谷川 洋美

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